ふーりーむーくーなー

 
youtubeにあるサンライズロボ集めたMADはかっこいいねぇ。
GONGの曲に似合いすぎ。
 
ケインさんがスパロボWを楽しんでらっしゃいますが、
自分は第三次αで止まってます、スパロボのプレイは。
 
はじめてやったのはサターン版のF。
以降、F完結編、α、インパクト、A、ニルファ、サルファと
楽しませていただいてます。
インパクトとF完結編は途中で挫折しましたが(汗
前者は長さが、後者は難易度がネックだと思うわけよ。
F〜F完結編はもう、ビーム兵器主体のMSにはつらいですほんと。
 
ちなみに自分はスーパー系スキーです。
一周目は基本スーパー系
そして決まりごと。
 
ダンクーガガオガイガー、Gガン系ユニットの強化はすべてに優先する。(ぉ
 
それが俺のジャスティス。好きなんですよダンクーガ。Fで惚れた。
Gガン、ガガガは原作からのファンなのでいわずもがな。
 
と、スパロボ話はこれくらいにしておいて。
the day、更新します。今回は第十話です。エイプリルフール企画も、まだ受け付けてマース。
 
↓↓↓↓
 
 
 
 
 
 
てっきり、慣れ親しんだ彼女の相棒が引き抜かれるものと思っていた。
 
「……え?」
 
炎の魔剣、レヴァンティン。
その銘を持つ難敵が、自分達の前に立ちはだかるものとばかり。
 
──しかし。
 
『zamber form』
 
烈火の将が手にしたのは、閃光の大剣。
彼女の帰りを待つ友が愛用する、漆黒の柄を持つ剣だった。
 
「……バルディッシュ
 
その刀身は本来の雷色ではなく、ルビーのごとき真紅に染まり。
手に取った緋色の女性そのものに呼応するがごとく、端々から燃え盛る炎を吹き上げる。
シグナムの戦闘スタイルに合わせてか、本来の使用者によるものにくらべ、刃は若干細く、短く調節されていた。
 
「……そう、あなたも立ち塞がるんだね」
『please,return』(主のもとへ戻ってください)
 
閃光の戦斧が、なのはへと語りかける。
フェイトを最もよく知る彼の、短くも深き説得の言葉になのはの心は疼く。
けれど。
 
「だめだよ。わたしはフェイトちゃんを助ける。あなたの主を」
 
聞くことはできても、呑むことはできない。
 
「……いくぞ、バルディッシュ。お前の主を……悲しませぬために」
『……yes,sir』
 
シグナムが構えると同時に──、大剣の刀身に纏った炎が強く、激しく燃え盛った。
 
 
魔法少女リリカルなのはA’s −the day−
 
第十話 時を削る部屋で(前編)
 
 
スティンガースナイプ。クロノの持つ得意技のひとつ。
 
なのはが目尻にその光芒を捉えたときには、不規則な軌道が即座に視界から消え、背後に回る。
通路から広間に場所を移したとはいえ、急角度、至近距離で迫るそれを避けるには間に合わない。
 
「戻れ、なのは!!」
「やだっ!!誰が……っ!!」
 
振り向きもせず、アクセルシューターをぶつけて相殺する。
一発。二発。デュランダルの性能によって組成を変化し、強化されたスティンガー弾はカートリッジを使用したなのはのアクセルシューターと、完全に互角であった。
計三発の弾をそれぞれ失ったところに、息つく間もなく刃の雨が降り注ぐ。
 
『Stinger Blade,Blizzard sift』
 
ただ、魔法で生み出された刃ではない。
触れるもの全てを凍てつかせる氷の刃が、その名の通り吹雪のように荒々しく撃ち放たれる。
 
「この……っ!!」
 
シールドや、プロテクションではだめだ。防いでも張ったまま凍りついてしまう。
そう判断したなのはは防御にまわることなく、残っていたアクセルシューターの弾全てをひび割れた瓦礫の床へと殺到させ、爆発させる。
 
非殺傷設定を、瞬間的に解除。
無数の光弾に打ち穿たれた床面は大小、様々な大きさに砕け散り、多くの破片となって宙に舞う。
 
まるで、なのはと氷の刃とを隔てる壁のように。
 
「いくよっ!!」
『Divine buster. Extension』
 
次々と着弾した氷の刃によってそれらは凍り、網目状の氷の壁が形成されていく。
それを貫き吹き飛ばして、なのはの主砲が放たれた。
 
「は、あああああっ!!」
「!!」
 
側面に回られた。バスターにまわしていた魔力を、強引にカット。
 
最上段から振り下ろされる炎熱の大剣を、黄金の槍の穂先から出力した光刃・ストライクフレームが受け止め、火花を散らす。
 
「矛を収めろ、高町……いや、なのはっ!!テスタロッサがこんなことで……!!」
「言ったでしょ、押し通るって!!あなたも止めるって言ったじゃないですかっ!!」
 
両腕に魔力をまわし、肉体強化。
更には右腕拳にプロテクションを、ピンポイント発生。
片腕一本でシグナムの斬撃を支えつつ、固く握りしめた右拳を彼女に向け打ち込む。
 
「ちっ……!!」
 
瞬間、シグナムは左足裏でそれを受け止め、勢いのまま空中で一回転し着地。
横一文字に薙ぎ払われたバルディッシュを、なのははスウェーしてかわした。
 
赤い胸元のリボンが三分の二ほどの長さに切断される。
 
「わたしだって……武装隊で鍛えてるんです!!そう簡単に止まるわけにはいかない!!」
「……」
 
フェイトや、シグナムたちのようにはいかないが。
なのはの近接戦闘の実力も以前に比べ格段にあがっている。
自ら積極的に前に出るほどではないが、迎撃するくらいであればある程度は対応できる。
 
『Diffusion buster』
「!?」
 
そして火を噴いたのは、シグナムが目にしたことのない魔法だった。
なのはの予測どおり、彼女はわずかに動揺していた。
 
「な!?」
「これ、効くんですよ……っ!!相手が近接主体の場合、特に!!」
 
発射されたバスターは、通常のものとは違い。
シグナムへと到達するより前に弾け、拡散する。
本来のディバインバスターがただの砲弾とするならば、これは散弾。あるいは炸裂弾とでもいうべき代物だ。
分裂したとはいえ、カートリッジを使用した膨大ななのはの魔力は強力で。
一発一発が相手の動きを遮り、時として撃破する。
 
一対多の戦闘や、近接主体の敵との戦いにおいての、なのはの隠し玉のひとつであった。
 
『Accel Shooter』
 
拡散する魔力弾によって身動きの碌にとれぬ相手を狙うのは、なのは得意の誘導弾。
前方にシールドを張り耐えるシグナムの周囲を、無数のシューター弾が包囲する。
 
「少し、眠っててもらいますっ!!」
「ちいぃっ!!」
 
普段通りのレヴァンティンを用いた戦闘ならともかく。
破壊力に優れる分、大型のバルディッシュでは対応しきれまい。
まだそこまで彼の扱いに慣れてはいないはず。その読みがなのはにはあった。
 
(これで、あとは……!!)
「そう、あとは僕もいるんだがな」
「!!」
 
全てが直撃していれば、さしものシグナムとはいえダメージはまぬがれなかっただろう。
しかしその桜色の流星群は動くことはなく。
 
『Blaze Cannon』
「っく!?きゃああぁっ!?」
 
オートで起動したプロテクションで威力を殺しながら、側面からの砲撃を受けたなのはは壁へとめがけ吹き飛ばされる。
朽ちかかっていた石壁は崩壊し、激突したなのはの肉体は悲鳴をあげた。
 
「っか、……く、ろの……くん……!!」
 
ずきずきと疼く痛みを堪え、彼女は立ち上がる。
ブレイズキャノンを浴び、壁に激突した背中は予想以上にダメージが大きい。
砲撃を放った、自分が助けるべき少女の兄を睨みつける。
 
冷酷な、敵対する者を見る目で彼はこちらを見下ろしていた。
 
当然といえば当然だ。
彼は今、行く手に立ちはだかる敵でしかないのだから。
遠慮なくクロノが自分を撃ったように、自分も彼を撃つ。
 
レイジングハート……フォースバースト、いける……?」
『Of course』
「やめておけ」
 
やはり、彼らと二対一ではどうあがいても限界がある。二人は強い、本当に。
このまま続けても、じわじわ追い詰められていくだけだ。
大技で、勝負に出るしかない。
 
そう思い、なのはは再度レイジングハートを構えた。
 
背中の痛みを堪える彼女に、クロノが諭すように言う。
 
「この場所でそんな大技を使ってみろ。庭園そのものが甚大な被害を受けるぞ」
「わかって……るよ」
「投降する気になったか?」
「まさか。……どうせ、庭園に影響が出ないように結界でも張ってあるんでしょ?」
 
クロノたちは庭園の暴走を懸念している。
この場で自分と戦闘をするというのならば、そのくらいの準備はしているはずだ。
周到な彼のことを知っているからこそ、なのはは吐き捨てた。
 
結界を維持しているのであろう、先程から殆ど動き回る様子を見せないクロノは、イエスともノーとも言わない。
 
沈黙はつまり、図星ということだ。
 
「大丈夫、スターライトブレイカーは使わない……。レイジングハート!!」
「ち……シグナム」
「……ああ」
 
エクセリオンバスターの発射準備に入るなのはを見たクロノが、シグナムに目を向けた。
それに呼応して、彼女は炎熱の閃光剣を頭上高く翳す。
 
カートリッジで増幅された強い魔力に匹敵するには、やはり同じように強大な魔力が必要だ。
そのセオリーに則って。
 
『Excellion Buster』
『Flame Zamber』
 
かつてぶつかりあい、轡を並べた魔導のデバイスたちが発声する。
 
「灼熱……」
「ブレイク……」
 
一人の少女を想う、二人の女がつぶやき、そして──咆哮する!!
 
「一閃ッ!!!」
「シューーート!!」
 
四条の光の中心を、桜色の噴流が洪水となって解き放たれる。
振り下ろされた大剣の斬撃が豪炎を纏い、一筋に伸びていく。
 
なのはとシグナム、二人の想いを乗せて。
溢れんばかりの光量が、庭園を満たす。
 
*   *   *
 
「っあ……」
 
───がらん。
 
石畳の上に両膝を折り。
ヒビと破損に塗れたレイジングハートが、石の床にすべり落ちる。
 
なのはもレイジングハートも、満身創痍だった。
本来の持ち主でないシグナムがあれほどまでにバルディッシュの性能を引き出すとは。
魔力も予備のカートリッジが僅かにあるだけで、ほぼ使い果たしてしまった。
有休中ということで持ち合わせのカートリッジそのものが少ないのも痛い。
予想以上に魔力を食ってしまった。
 
「大丈夫……?レイジングハート
『Yes.It is possible to operate』(はい、稼動に支障はありません)
 
無論あれだけでシグナムを倒せるとは思っていない。
だが、あちらも随分魔力を消費し、バルディッシュにダメージを与えられたはずだ。
それくらいの手ごたえはあった。
とすれば残るは、結界の維持にリソースの大半をとられているクロノ。
幸い、レイジングハートのコアに深い損傷はないようだ。
だましだましにはなるが、まだやれる。
 
デュランダル本来の性能を出せる状態にない彼にならば、勝ち目もある。
 
上着がほぼ右半分くらいしか残っていないバリアジャケットで、なのはは床に転がる相棒へと微笑んだ。
 
(あと、少しなんだ。あと少しで)
 
視界を覆うこの土埃が晴れる前に、戦闘態勢を整えねば。
擦り切れたグローブの左腕を杖に伸ばしたなのはの耳に、聞き慣れた電子音声が響く。
 
『Bogenform』
「───ッ!?」
 
薄らいでゆく土煙の中に、彼女は影を見る。
 
そう、だった。
まだあの人には『彼』が残っていたのだ。
煤まみれの顔を、なのはは自身の迂闊さに呆然と、ぎこちなく持ち上げる。
 
『Sturmfalken』
 
排莢の、余剰魔力の蒸気が煙を吹き飛ばしていく。
 
大剣を振るっていた彼女は、魔弾の射手へと姿を変えていた。
 
ボロボロの騎士甲冑。
なのはと同じく煤だらけの顔で、眼光鋭く少女の眉間へと弓の狙いを定めている。
 
「なのは……もう、終わりだ。僕らと一緒に、帰ろう」
 
彼女の背後に控える青年が、低く、静かに宣告した。
なのはは二人のほうを、息を呑んで見つめ返すしかできない。
傷ついた愛機と、今の自分では、あれを避けることも防ぐことも。
 
「フェイトのところに」
「高町、今のお前ではファルケンは防げないだろう……頼む」
「……」
 
これで、終わりなのだろうか。
諦めたくない。
諦めたくないけれど、どう考えてもこの状況は「詰み」でしかない。
 
目を落とし、思考する。
なにか手はないのだろうか。
 
せめて、もう一人仲間がいれば。
誰も巻き込まないと決めてやってきた手前、ないものねだりではあるのだけれど。
 
一人で、この消耗した身ひとつでこの場を打開する方法が見つからない。
 
「っう……」
 
涙が、零れた。
 
友を助け、そのためにはクロノたちを打ち倒すことすら厭わないと決めたのに。
今の自分にはそれを遂行するだけの力が無い。
情けなくて、悔しくて、悲しくて。
汚れた頬を涙が伝う。
 
親友を、自分は助けられないのか。
 
「高町……」
「シグナム」
 
そんな彼女の様子に、シグナムが弓を下ろす。
クロノと目をあわせ、二人はなのはの身柄を確保すべく動き出そうとする。
 
「ちょいと待ちな」
 
ぽろぽろと涙を零すなのはの背後から、人影が差した。
閉じた瞼が薄黒く染まり、幼い声と、現れた影とに、嗚咽していたなのはは目を見開く。
 
「あきらめんじゃねーよ、このバカ」
「え……」
 
同時に、上空のクロノとシグナムの表情が困惑したものとなる。
 
「そんなんじゃ、はやて笑わせらんねーだろーが。何が大丈夫だよ」
「っ……」
「派手にやってんなー、ったく」
 
馬鹿にしたような言い方で、少女の声は独り言のように呟いていた。
 
「あたしもちょっくら、混ぜてもらえねーかな?」
ヴィータ、ちゃん……」
 
──ほらよ。
 
紅の騎士甲冑に身を包んだ少女は、応える代わりに。
カートリッジを満載したマガジンをなのはの前へと差し出した。
 
なのはは、一人ではなかった。
 
(つづく)
 
− − − −
 
よかったら押してやってやるぜしてやってください。つweb拍手