今日はちょいと別方向に。

 
なのユー話十三話は明日!!更新いたします(つまり終わってないんだね今日中は無理なんだね
 
で、何ssカテゴリーつけてるかといいますと、今回はちょっとしたアンケートみたいなもんです。はい。
正確に言えば今日を含めて三回ほど。なのユー話の完結までにここ見てくださってる皆さんの意見を聞きたいといいますか。
現在三つほど、なのユー話終了後に書きたいネタがあるわけなんですが。
正直どれにするか決めかねてるわけでして。
予告編(仮)を読んでいただいて、反応を聞かせていただけたらなと思うわけです。
 
ひとつは、八神家のお話。
ふたつめは、キャロとエリオ。
みっつめに、ティアナ。
 
Web拍手やコメントに、意見などいただければ幸いです。
 
というわけで今回はひとつめ、八神家話の予告編。
元ネタがわからない人は完全においてけぼりな仕様なのでご注意。
 
↓↓↓↓
 
 
 
 
(仮予告編・その1)
 
−深夜・機動六課隊舎前−
 
「こんばんは、機動六課です♪」
「六課ライトニング隊、副隊長のシグナムだ。……なあ、シャマル
 
こんばんはという言葉通り、周囲は暗かった。
背後に聳える機動六課隊舎も半数ほどの窓から明かりが落ち、完全に夜勤モードに入った深夜帯の風景を見せている。
 
時間が時間である。周囲に、人気などあろうはずもない。
彼女たち二人を除けば、一部こちらにカメラを向けている撮影スタッフ(?)のヴァイスが一人いるだけだ。
 
「私たちは何故こんな時間にここにいるんだ?」
 
シグナムの疑問も無理はない。
なにしろ時間と場所だけ指定されて出てきてみれば、この有様なのだから。
六課の広報用ビデオ……という線もないだろう、こんな家庭用ビデオカメラ一台での撮影ともなると。
 
さっさと、部屋に戻って風呂に入りたいというのが正直な彼女の心境である。
 
「やーねー、聞いてないの?前説よ前説」
「?」
 
だから聞いていないというに。
前説という単語に思い当たる節のないシグナムは、シャマルの言葉に一層首を傾げる。
 
「ほら、もうすぐ長編一本終わるじゃない?それで次の新企画に向けての予告を兼ねて、ね」
「……それは言っていいのか?楽屋ネタだぞ?」
 
まあ、そこはそれ。(天の声)
 
「ね?上もああ言ってますし」
「……今、どこから声がした?上?」
「まーまー、とにかく予告を、ね?」
 
細かいことは気にしないの、と肩を叩かれてシグナムも息をついた。
どうやら真面目に考えてはいけないらしい。
 
さっさとはじめろと目で示すと、シャマルは楽しそうに頷いた。
 
「それでは、新企画候補その1、VTRどうぞ〜♪」
 
 
*   *   *
 
 
──きっかけは、温泉旅行。
 
「毎年の行事だねー。八神部隊長と副隊長たちやリイン曹長、それにシャマル先生にザフィーラの家族旅行」
 
……の、はずだった。
 
恒例行事に起こったのは、ちょっとした異変。
 
「ん、これ?ビデオカメラ。知り合いに局の慰安旅行候補地の事前調査頼まれてなぁ」
 
彼女たちを待っていたのは、心やすらぐ温泉旅館と、豪華な食事と。
そして、主の横暴。
 
「……カブ?というのは?」
 
ただしその矛先が向いたのは一人だけ、知らなかったのは彼女ただ一人。
大嘘吐きは、逆に彼女以外の全員(約一名は渋々)。
 
他は皆、知っていた。
主のとんでもない、はた迷惑な思い付きを。
ある者は黙認し、ある者は積極的に協力しながら。
 
「なんなら代わってあげたってもえーけど。ただし対決に勝てたらやけど」
 
なんとも頼りないエンジン音を背に、彼女たちは走る。
期限は五日。目的地は自分たちの城、機動六課隊舎。
天国は、一瞬にして地獄に変わる。
 
「やー、すずかちゃんに話したら快く引き受けてくれてな」
「いきてっかー、シグナム」
 
このときばかりは免許など取得していた自分を、シグナムは恨んだ。
 
『……尻が痛い』
『奇遇ねシグナム、わたしもよ』
「うーし、この先ちょい行ったとこで燃料補給しよか」
 
地球の、海鳴に住んでいた頃ならともかく。
なんでよりにもよってミッドチルダでこんなものに乗らねばならないのか。
 
尤もな疑問を胸に、彼女はエンジンを蒸かす。
 
『なんとしても帰りつくぞっ!!』
 
総走行距離、1200km。
屈強な騎士たちも、もはや限界にきていた。
 
「いーかシグナム、アイスは食うもんじゃねえ、飲むもんだ」
「このままじゃ間に合わないですよー?」
 
夜天の王の気まぐれと、守護騎士の誇り。
ミッドチルダを駆ける彼女たちの胸には残念ながら、それが確かにあった。
 
誇りを前にして逃げるなど、騎士としてあるまじき行為。
 
故に、走る。奔る。疾る。
 
「あと何キロ……ゴールはまだか……?」
 
ヴォルケンリッターの新たな戦いが今、はじまる。
 
 
──“ミッドチルダ北部横断・原付1200キロの旅”──
 
「ちなみに企画にはロッサもカリムも、快く賛同してくれたで?」
 
企画、進行中。
  
 
*   *   *
 
 
「……はい、というわけで新企画候補その1、作者の趣味が丸出しの企画となりましたね」
「言っている意味がわからないのだが……?というか我々に何をさせる気だ?」
「さしずめ『八神家どうでしょう』ってとこかしらね」
 
──ああ、そういえば。そんな感じのタイトルのDVDがこの前海鳴からの荷物にあったような。
 
シグナムは頭を抱える。
 
時折海鳴から送ってくる荷物はすずかとアリサ、つまりはやての友人二人が気を利かせて送ってくれるものだ。
大方二人が見て面白いと思ったものを、一緒に入れておいてくれたのだろう。
 
……今ここにおいてははた迷惑以外の何者でもないが。
 
いや、送ってきてくれたこと自体には問題はない。問題なのは──……、
 
「うちの主の流されやすさにも困ったもんだ……」
 
本当に、困る。
仕える身としてはもう、非常に。
 
「まあ、全ては現在進行中の話が完結してから、ってことらしいけど。それに企画案はこれだけじゃないらしいし」
「……別のものが採用されることを祈ろう」
「作者はこれで行く気まんまんらしいわよ?」
「勘弁してくれ……というか正気を疑うぞ、それは」
 
腕時計は、そろそろ日付が変わろうという時間だった。
もう、いい加減切り上げてもいい頃合いだろう。
 
「さて、それじゃあまぁ、今日はこの辺で」
「……期待せずに待っているとしよう」
 
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