8〜11のOPが神すぎる。
ニコニコ動画で見てるけどやっぱいいわぁ。
京アニ信者ではないけどさすが。
いや、まあ全部持ってるんですけどね。
今うちPS2ぶっこわれてるからorz
以下、Web拍手レスです。
>真の甘党ならばコンデンスミルク一気飲みだだだだ!(凶悪甘党の私が胸焼けを起こしました
苺なんて飾りです。偉い人にはそれがわからんのです(いやけっこうガチで)
>ティア乗ってたバイクって、予告の時はティーダの遺品だと思ってたんですが、ヴァイスのなんですね。後に姐さん乗せるシチュが浮かんだ。デートじゃなくてレヴァ振りかざしての敵中突破ですがー。
シグナム「急げ!!時代劇が始まってしまう!!」
ヴァイス「なにも姐さん、次元の向こうの電波拾うアンテナつけてまで見なくても…」
こうですかわかr(ry
>アリシア話ご馳走様でした。原作でもこういう奇跡が起こったらよかったのにと思わず考えてしまいました。
ちっちゃいまんまにしよーかとも思ったんですけどね(ぉ
さて、んでわなのゆー話最終話。積み残し部分はきっちりエピローグで消化しますんで。
秋ぐらいに関西のイベントで加筆して本にしたいなぁ、なんて思いつつ。
↓↓↓↓
「すまんな。せっかく妹の顔を見に来たというのに手伝わせてしまって」
尊敬する人物の副官──シグナムにそう云われ、ギンガは恐縮した。
本来ならば今日明日は休暇。
ならばせっかくなのだし、ということで旧知の人物も少なくないここ、妹であるスバルの勤務する機動六課隊舎を訪れたのだが。
生憎と妹は留守だった。同僚のティアナと共に母校の陸士訓練校へ顔を出しているのだという。
「いえ、自分で言い出したことですから」
聞けば、他にも隊長陣に加えライトニング分隊からも一人、隊舎を空けているのだという。
幸いにして今のところ急を要するような事件は起こっていないから、とも云われたがせっかく手の空いた自分がいるのだ。手伝おう。
ギンガもフォワードの待機メンバーに加えてもらえるよう志願したのである。
なんにせよ、何事もなく一日が過ぎていくに越したことはないのだが。
「でも、高町隊長だけでなく八神部隊長もフェイトさ……テスタロッサ・ハラオウン隊長もどちらへ?」
「ん?ああ、少々野暮用でな」
デスクワークに勤しんでいた二等空尉は、椅子の背もたれを鳴らして体重を預け、前髪をかき上げた。
その野暮用というものがなんなのか、ギンガはよくはわからなかった。
けれど彼女の仕草でなんとなく、周囲を疲れさせるような性質のものであるということは理解できた。
魔法少女リリカルなのはStrikers −nocturne−
第十五話 すべて
空は濃紺に変わりつつあった。
日が完全に落ちきってしまうまで、そう時間もかかるまい。
花の九分ほど散ってしまった桜の木の下で、なのはとユーノは二人隣り合い、ベンチに腰掛けていた。
一言も、発せずに。
互いが互いを探るようにして、相手が口を開くのを待っている。
「「あのっ」」
意を決したのは同時。
相手へと持ち上げた顔と顔とが向かい合い、視線が交差する。
「……ね」
「……さ」
そのまま尻すぼみに声は消えていき、再び顔は正面、地面へと向く。
お約束といえば、あまりにありがちなタイミング。
数瞬躊躇した後に上げた目線の先で、なのはがお先にどうぞ、とジェスチャーしていた。
「それじゃあ」
せっかくだから、その善意に甘えることにして。
両手を組んで、身体から力を抜いた。
一拍置いて、大きく肩で深呼吸。
第一声はまず────今一番、彼女に聞きたかったこと。
「全部……知ってるの?」
聞きたくて。それでいて、返される言葉を聞きたくないという自分もいた。
「……うん」
深く思いを巡らせるほどの時間は幸いにして与えられず、ぼそりとなのはは頷いた。
知っている、と。
「そ、っか……」
「いや……全部じゃ、ないと思うけど。はやてちゃんやフェイトちゃん……それにわたしの推測や願望も混じってるから」
望み、か。彼女はフェイトたちから聞かされたことに一体どのようなことを思い、そして願ったのだろう。
彼女がユーノの意志を把握していないように、ユーノにとってもそれは預かり知らぬこと。
しかし訊ねてみようにも、ユーノの番は終わり。今度は、なのはが彼に問う番。
「もう、決めたことなの?」
彼がそうであったように、躊躇しながらという様子で。
幼馴染みの向けた問いもやはり、簡潔かつ短く、肝心の語句が意識して削られたものであった。
無意識下で脳内に並んだ言葉と言葉の間を補い、埋めていく。
そんなに時間をかけるようなことではない。何も言わず地面へと俯いたまま、彼はなのはの質問に頷いてみせる。
彼女が全てを知ったのならば、皆まで口に出して言う必要もない。
「局も、このまま?」
二度目の首肯。
多くの人間を纏めていく立場をふたつ、掛け持ちできるわけがない。
片手間仕事というのも、どちらの職に対する姿勢としてあまり好ましいものではないだろう。
「……もう、無理なの?」
──三度目。
「……ごめん」
もう、決めたことだから。
周囲も自分も、もうそのように動いている。止めることは、できない。
自分は彼女の側にいても護れない。
だが離れれば、護ることができる。彼女の側で彼女のことを護ってくれる人間は、他にもいるのだ。
自分が彼女にしてやれることをしたい。そう思ったからこそ、ユーノは進退を決断した。
「……わたしの……せいなの?」
「それは、違う」
そして、最後の質問。四つ目の問い。
はじめてユーノの首は、縦ではなく横に動いた。
地面に落とした視線を横にずらすと、彼女の手が膝の上で固く握られているのが見えた。
その拳は強く握りすぎて、震えている。ユーノの次の言葉を、恐る恐るに待っている。
「それは違うよ。どんなことであれ選んだのは僕で、決めたのは僕だ」
決断を、人のせいにしたくはない。
どんな理由があれその道を選んだのは自分自身の責任によるものだし、それをなのはに転嫁するなんて、以ての外だ。
「もう、なかなか会えないと思う」
いや、もしかすると永久に会わないかもしれない。
「会えない」ではなく、「会わない」。
多分自分は、そうするだろう。
彼女に、重荷を背負わせたくなかった。レイジングハートのこととか、自分と側にいることで傷つけてしまうかもしれない、様々なことから。
このまま彼女にはなにもいわず、自分の下から去って行ってほしい。
自分は彼女のその姿を、見守るだけでいい。それが適切な形。そう考えていた。
「お見合い……最後までうまくいくといいね」
なのに、どうしてなのだろう。
心では決着をつけたはずなのに。
自分の言った言葉に、気持ちが入っていかない。
本心からの台詞が自分の耳にまるで白々しい、心にもないことを言っているように聞こえてくるのは何故だ。
何度も言い聞かせてきたことではないか。彼女を目の前にして、今更何故。
「……そう。それが……ユーノくんの答え、なんだね」
更に彼の戸惑いに追い討ちをかけるのは、言葉を受け取った彼女の声だった。
その声は少し震え、搾り出されるようにして発せられていた。
必死に感情を包み隠そうと、気持ちを押し殺そうとしている、強張った喉からの声。
いくら隠そうとしても隠し切れない彼女の失望と落胆が、付き合いの長いユーノには判ってしまった。
「そっか」
ぽつりと漏らし、立ち上がった彼女は顔を見せてくれなかった。
どんな顔をしていたかまでは、さすがにわからない。
悲しんでいる顔か、ショックを受けた顔なのか。
ネガティブなものなのだろう、というくらいにしか。
* * *
「──わかった。もうユーノくんが決めたことなら、何も言わない」
その気持ちを一言で言い表すのなら、「諦め」。それが一番、近いのだと思う。
「……」
一番、聞きたかったことを聞いた。
彼の答えを、聞いた。
彼は自分を責めてはくれなかった。分かち合っては、くれなかった。
望んでいたことなのに、その先に待っていた行動の結果が無性に悲しい。
この一ヶ月、彼に自分は言えないことが、分かち合えないことが多すぎた。
だから彼には同じことを返してほしくなかったのに。
「わたしね、ずっとユーノくんを……大切な友達だと思ってた」
「え……」
悲しいけれど、恨み言なんて言わない。
もっと言うべきこと、伝えるべきことが今はあるから。
答えはいらない。自分の心を彼に伝えるだけでいい。
伝えて、帰ろう。
「十年前、この場所で名前を聞いたときからずっと」
彼が決めたというのなら、自分はそれを送り出してやるべきなんだと思う。
なんのことはない。自分が……遅すぎただけなのだから。彼の選択に、どうこう言えるはずもない。
「でも、多分それは違ったんだ」
「……違う?」
「……お見合いの話がきたとき。わたし……ユーノくんに相談しようと思ったんだ」
だからこれは、言うだけ言って去っていく自分の我侭。
勝手に呟いた独り言が人に聞こえることだってある、そんなものと同レベルの言葉。
「けど、できなかった。自分が誰かとお見合いすることを、知ってほしくなかった。それにね」
「……」
顔なんて、見れない。見せられない。
今自分が泣きそうな顔をしているということを、知っているから。
「わたし……ユーノくんと話してるフェイトちゃんに、嫉妬してた」
「え?」
「変だよね。友達同士でどうしてやきもち妬いちゃうんだろうって、どうして考えなかったんだろう」
あのちっぽけな事故を目撃したときに、気付いてもよかったはずだった。
そう、全ては自分が想いに気付けなかった、そのせいで今更と気付いてもその想いから目を背け続けたのが悪いのだ。
「なのは」
「わたし……ユーノくんのこと、好きだった」
それ故に、手遅れになった。
自分に彼の思いを、決意を止める資格はない。
彼が自分たちのために成そうとしていることを知るが故、なおさら。
己の問うた問いに彼が頷いていれば、まだ違ったのだろうか。
だが少なくとも、彼は自分ひとりで背負うことを選んだ。
その彼になおなにかを求め分け合いたいと願うことは、心へと土足で入り込んでいくも同然の行為だ。
それは、できない。
「世界で一番、きっと好きだった」
彼のことを好きだからこそ、なおさら。
「……ごめん。ありがと、ユーノくん」
話は、終わり。自分がもうこの場所にいる理由はない。
彼と出会ったこの場所から、歩き出そう。
「さよなら」
彼がそう望んだのなら、彼の側にいるべきではない。
それが彼の願いなら、自分は叶えたいと思う。
自分の願いよりも、より一層に。
──ごめん、はやてちゃん。フェイトちゃん。わたし、ユーノくんのほうが大事みたいだ。
彼女たちの行為を無下にすることを、心中でなのはは二人へ謝罪する。
友のつくってくれたこの機会より、自分は愛する者を選んだ。
分かち合うことができない──愛する青年へとしてやることができるのが、自分にはこれくらいしかないのなら。
こうするのが自分にとって、最善の道だから。
* * *
好き。
なのはは今、そう言った。
たった二文字の単語、それがユーノの心に投げかけたのは、衝撃と戸惑い。
なのはが?僕を?
今更?どうして?
そして次に浮かび上がるのは、やり場のない苛立ちと、焦燥感。
どうして今になって、という腹立たしい感情と、どう応えるべきかを考える自分とが混ざり合う。
「さよなら」
少女の背中が、白い制服の後姿が遠ざかっていく。
ひどくゆっくりとした足取りで、確実に。
考えている猶予は、あまりない。故に彼の焦りは募る。
声をかけることもできず、呼び止めることも適わずただ、彼は想い人の後姿を凝視するように見送るしかない。
だがその凝視という行為こそが彼にとって今日はじめて、正しい選択であったのかもしれない。
ずっと顔も碌に見ていなかったから、そのときまで気付かなかった。
目に入ってもいなかったのだ。
彼女のリボンが、いつもと違うことが。
(──あれ、は)
左サイドで彼女の髪を纏めているリボン、それは鮮やかな若葉の色をした、汚れひとつないもののはずだった。
数年前に自分と分け合ったリボンを、彼女は大切に、けれどいつも使っていたから。
しかし今は違う。
艶のある美しい長髪の房を束ねているのは、不釣合いなほどくすみ、汚れたみすぼらしい布切れ。
彼女の常用するそれと同じく緑色をしていながらもほつれや色落ちの目立つぼろぼろのリボン。
だがその正体はただひとつ、彼にとって見紛うはずもない。
つまりそれはあの日、彼が自ら思い出と共に風に流した、そのリボンであった。
どうして、だとか。
どうやって、だとか。
そんなことは完全に意識の範疇から外れていた。
ただ彼女の髪を飾る擦り切れたリボンを目にした彼は、動いていた。
否。
衝動に、衝き動かされていた。
弾かれるように、彼女のあとを追い立ち上がっていた。
* * *
「なのはっ!!」
それ以上、足が前に出なかった。
「……ノ、くん……?」
こんなに、がっしりとしていて。
こんなに、力強かったんだ。
背中から感じるのは、体温の温もり。
自分を押し留めているのは、彼の両腕。
──いつの間にか、こんなに身長も体格も、差ができてたんだ。
なのはは、その場から一歩も動けなかった。
背中から抱きすくめる彼の両腕が、身体を捕らえて離さないから。
「……どう、して……?」
心臓の脈動が、重なっていた。
一秒も、コンマ一秒もずれることなく、同一のタイミングで鼓動を刻んでいく。
「わたし……ユーノくんのこと……すきだから……だから……」
「……ごめん」
「どうして……いつも、あやまるの……?」
八年前のあの事故のときも。
十年前のジュエルシード収集のときも。
いつもいつも。
「少しは……わたしにも、背負わせて、よぉっ……」
「ごめん」
「ユーノくんが、抱え込んで。もう会えないっていうから……わたし……」
ユーノはただ、ひたすらに謝り続けていた。
そして一言ごとに抱きしめる腕の力はきつく、強くなっていく。
「背負わせたくなかったんだ。傷つけたくなかった」
「っ……」
「きみのことが、好きだから」
「そんな……の、勝手だよぉっ……」
今言うなんて、ずるい。
「好きだから」という彼のその一言が、胸へと深く入り込んでいく。
「勝手でいい。勝手でいいから……ごめん」
「ば、かぁ……」
ばか、ばか。
泣きながら背中越しに、なのはは彼を罵倒していた。
せっかくこちらが割り切ろうとしていたのに。
今更そんなことを言うなんて、ずるい。
「でも僕はやっぱり、一緒にいたい」
そして彼の身体が、前にまわった。
今度は正面から強く、強く抱きしめる。
「もう無理だとか、部族のこととか、そんな理屈はいらない」
髪のリボンが、教えてくれた。
理屈なんか必要なく。
「僕はなのはが好きだ」
「ゆ、の、くん……っ」
「やっぱり、なのはのこと諦めたくないよ」
どんなに状況が、それを許さなくなったとしても。
しがらみも、何もかも。
側にいて守れないなら遠くへ、なんて逃げだ。
側にいて守れるように、なればいい。
「隣に居て……一緒に背負ってほしい。これからは」
春の日は、寒空が暮れていくそれに比べれば随分と長くて。
それでいて、ふと気付けばもう一面のオレンジ色の隅に薄い夜の蒼闇が見え隠れしてくる。
ほんの少しせっかちで、気まぐれな季節。
自分と彼とは、そんな季節に出会った。
今よりはずっと明るかったオレンジ色の空の下、二人の親友とともに。
そして群青の空の下、今は二人だけ。
「この場所から……もう一度。今度は二人で始めたいんだ」
また、傷つけてしまうかもしれない。それでも。
あたらしい、絆を。
これまでの幼馴染みではなく、新しい別の形を。
「ユーノ、くん……っ」
言葉は、いらない。
ユーノの願いに、なのははただ抱き返した。
きつくお互いを抱き返す軋むような抱擁が、すべての解答。
互いが互いに対して出した、答え。
「愛している」ということの、意思表示そのものだった。
* * *
「もしもし。……うん、こっちはぼちぼち。そっちはどないや?……さよか。ん、わかった」
ぱたん、と携帯を閉じたはやては、フェイトのもとへ戻った。
彼女の見守る先には、互いを強く抱きしめあう一組の男女。
うまくいったのだな、と。
表情を緩め、フェイトの肩を叩く。
「はやて。……どうだって?首尾は」
「ティアナたちも無事成功。コラード三佐からも先方にごめんなさいしといてくれるって」
「そっか、それじゃあ」
「残るはスクライアの部族のほうだけやね」
ま、その辺は考えてありますから。任せておきなさい。
フェイトにVサインをしつつ、ようやくの一区切りを迎えた二人の友へと視線を注ぐ。
「……よかったな、なのはちゃんとユーノくん」
「うん」
もう暫く、二人は抱き合ったまま動きそうになかった。
今はそれでいい、それだけの理由が彼と彼女にはあるのだから。
「ほんとに、よかった」
フェイトの呟きが、虚空に消えていく。
すっかり暗くなった夜空に見え始めた一番星が、抱き合う二人を彼女たちとともに見守っていた。
なのはとユーノ、どちらかひとりではない。
二人を、静かに。
そしてそれはきっと、これからもずっと。
−to Epilogue−
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