再入稿したやつについて。

 
係の人「表紙の形式がJPEGなんですが……」
 
orz
 
自分で観賞用にJPEG変換した奴送っちまったいorz
なんとか四月に入稿した際の表紙データがあちらに残ってたってことでことなきを得ましたが。
京都に戻る頃には発送完了するはず。とらに卸すときの書類、今のうちに書いときますかね。
とりあえず50部再販します、喪失辞書第一巻。遅くなって申し訳ない。
 
なんかPUNPKINGさんでなのはss批評会、なるものが行われるようです。
自分も参加したいとこですが・・・二十四日東京に行ってますねんorz
つくづく間の悪い人間なあたくしorz
第二回があればそれこそは是非参加させていただきたいもんです、はい。
んでわ、Web拍手レスから。
 
 
>本編でも、色んな方のSSを読んでいても思うことなんですが、はやてって強い…というか、どんな状況でも顔を上げ続けることが出来る子ですよね。もちろん、それは「不屈のエース」のなのはにも言えることですが。ただ、あの辛いリハビリの日々やStSのなのはを考えると、これからのなのはの動向も気になります。彼女や、彼女につきっきりになるフェイト、ヴィータ、ユーノの三人の今後は注目ですね。
はやては自分の経験もあるぶん、死なない限りはあきらめたりしない(自分にさせない)と思うんですよ。
逆にそういった点での脆さもあるとは思いますが。(うちだとthe dayとかね)
 
>深海の底のように暗くなってそうなユーノにも希望の光をあげてください。
たぶん三人付きっ切りという公式設定がある以上否応なしに出番増えるんじゃない?(何その他人事的な言い方
 
>15日のweb拍手レスの一番上は自分が送ったやつですね。なので、返信を。だめなわけではないです。ただこのときは某所でこの先本編でユーノくんの出番が全く無いと知って打ちひしがれてた時でしたので過剰反応してしまって。『なのはが魔法について忘れたってことは、ユーノくんやクロノくんの記憶も無くなったって事だよな・・・。てか、フェイトよりやばいだろ、ユーノの場合。フェイトと違って接点なんか無いし、最悪フェイトのことだけ思い出してユーノくん放置とか!?』みたいに思考が暴走してしまったんです。すみませんでした。かしこ
本編での出番はファンサービスみたいなものだったと思うんで、まあ仕方ないと思います(現にユーノ抜きでも話問題なく進んでますし)。ユーノ放置をするってことはないですよ。きっちり彼の立ち位置を大事に使わせてもらうつもりですんで。
 
>TRASH BOX の件は関わらない方が。以前からあそこの管理人さん閉鎖癖、評判悪いんです。
んー、まあ部外者なんで自分。どうこう言う立場にないですし元々深く関わったりする気はないです。昨日言ったことがすべて。以上。
 
>羽根の光更新お疲れ様ですッ!か細いけれど、それでも見えた光明。皆がなのはの復帰を願って、そのためになのはに隠し事をする。多分、それは隠さない方が良い事なのだけど…。希望と不安の種が同時に蒔かれた回。次も期待してますッ!…ところで、web拍手のSSは保管とかまとめとかされないんでしょうか?アリシアの話とかまた是非読みたいですッ!
どうでしょうは秋のオンリーイベントどっちかで加筆してコピー本あたりにしようかなーとか思ってますが。
アリシアの話・・・心得た。
 
>>というか特にユーなの作品として書いてるわけでもないですし・・・。ダメですか?ダメじゃないと思います!もっとなのフェイやユノフェイもお書きください!「変わりゆく二人の絆」のifでユノフェイバージョンとかも見たいっス!なのはとフェイトで修羅場とか
ユノフェもなのユーと同じくらい自分の中ではしっくりくる取り合わせなんですけどね。
修羅場もぶっちゃけなのはとフェイトがケンカするとしたら子供たち(ヴィヴィオやエリオ、キャロ)の教育方針とそのくらいしかないでしょうし。たぶん個人的にはこんな感じのイメージ。なのユー→カップル ユノフェ→限りなくカップルに近い親友
 
 
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さて。Web拍手コメントにもありましたが、以前の拍手お礼ssを加筆して今日はうpしてみたいと思います。
お題はshe&me版ストライカーズ。あとでshe&meまとめにも入れておきます。
 
↓↓↓↓
 
 
 
 
 
魔導師として上を目指している以上、その実績があるに越したことはない。
むしろまだ実務経験三年弱というまだ経験の浅い身からすれば、そのように人に誇れる経歴がひとつでもあるということは誇るべきことだ。
 
たとえそれが正式な局員となる以前、訓練校の成績という魔導師本来の職務からすれば吹けば飛ぶようなものであっても、である。
 
「えと、『本日はお集まりいただき、まことに』……」
「ちょっと、結婚式じゃあるまいしやめてよ。恥かくのあんただけじゃないんだからね」
 
そして幸いにして、スバル・ナカジマティアナ・ランスターの二人にはひとつだけ実績と呼んで差し支えない、経歴において誇るべき該当項目を持っていた。
 
出身の陸士訓練校を主席の成績で卒業したという、胸を張ることのできる魔導師としての最初の実績が。
 
「ったく、主席なんてなるもんじゃないわねー。スピーチっつったって何話せばいいんだか」
 
普段自分を凡人と卑下しているのもどこへやら、原稿を打ち込んでいた端末の手を止めて、ティアナはぼやいた。
広い来客用宿泊室のツインルームで、相棒のスバル共々センターテーブルに向かい頭を捻る時間が続いている。
 
そりゃあ、在籍していた当時は目標でしたとも。
かといって今こうやって手間をかけさせられているのとは別問題なわけであって。
 
「まあまあ、いいじゃん。後輩達のためにお姉さんたちがやさしーくおしえてあげる、ってことでさ」
 
ティアナに言われた部分を打ち直しながら、スバルがなだめる。
彼女のほうはというとそれなりに、この状況を楽しんでいるようであった。
魔導師となる基礎を学んだ、母なる学び舎。
彼女らが今いるこの場所は、二人の魔導師としてのスタート地点であると同時に、二人が出会った場所でもある。
 
昔のことを思い出すのだろう、スバルの様子はわかりやすく浮かれていた。
 
「休暇って響きに釣られたのがいけなかったのよね。なのはさんもここ出身だってことすっかり忘れてたわ」
 
断りにくかった……というよりも、快く引き受けたんだろうなあ。
人のいい上司の、部下の貸し出しに二つ返事で快諾する様子が目に浮かぶ。
上で話を進められて決定済みのことを命令されては、こちらとしても従うしかないではないか。
 
「命令じゃなくてお願いだったと思うけど」
「似たようなもんでしょ」
 
大体、移動時間も含めて丸々二日休暇にしてくれるとは言っていたけれど。
六課隊舎から母校たるこの第四陸士訓練校までは随分と距離があるのだ。
半日までいかないまでも移動には結構な時間がかかる。
その限られた時間で行って講演を行って訓練風景を視察して帰ってこいとは、少々押したスケジュールである。
 
「あとで訓練場使わせてもらうわよ。でないと身体なまるし、そのくらい駄賃としてもらっても罰は当たらないでしょ」
「ははっ、そうだねー」
 
 
魔法少女リリカルなのは she&me 〜番外編〜
 
−ストライカーズでしーあんどみー。−
 
 
「……お?」
 
なにやらスバルが意外なものを見たという表情で目を丸くしたのは、訓練生達へのスピーチを恙無く終えたあとだった。
自販機のドリンクで喉を潤し、さあこれから訓練場へと視察に向かおうという、そのタイミングである。
 
面倒だなあ、と溜息をついていたティアナも彼女の首を捻る仕草に気付き、声をかける。
 
「どうかした?なんか変なものでも見た?」
「……いや、今気のせいか、フェイト隊長が陸士の制服着て廊下の向こう通ってったような」
「はあ?」
 
フェイト隊長が?と、つられてティアナも首を傾ける。
当然その先には誰もおらず。実際にスバルが見たことが事実であったとしても、確かめようがなかった。
 
「見間違ったんじゃない?金色で長い髪なら、顔がはっきりわかんなきゃ似てる人もいるでしょ」
「かなあ……」
 
目のよさには一応の自信があるスバルとはいえ。
この短いやりとりの間には、確かめようなどなかったのだ。
 
*   *   *
 
しかし、ほんの数十秒後にその状況は一変する。
 
「ああ、来たわね。スバル、ティアナ。こちら本局人事部から視察にいらしている──……」
アリシア・T・ハラオウンニ等陸曹ですっ。よろしくねー」
 
目の前に現れた、一人の少女──いや、女性によって。
 
「フェイトから話は聞いてるよー。そっかそっか、キミたちがなのはの生徒かー」
 
ぽんぽん、と親しげに肩を叩いてくる女性は、見紛うはずもない上司の顔に瓜二つだった。
冷静で穏やかな表情が浮かんでいるのを見慣れているそれが活発に、くるくると変化していく様子には違和感を隠し切れない。
 
……というよりむしろ、頭の中のイメージと正反対すぎて気味が悪い。
 
「えっと」
 
けらけら笑う女性への対応を、二人揃って考えあぐねる。
 
この人は、一体。姓が同じということは、フェイト隊長とは姉妹なのだろうか。
兄であるクロノ提督については知っていたが、彼のほかにも?
双子……というには身長差がありすぎるし、察するに妹というのが妥当なところか。
 
「あれ?ひょっとしてあたしのこと聞いてない?」
「えと……はい。すいません」
「あ、別に謝らなくてもいいんだけど。そっか」
 
彼女たちの眼下では、訓練生達が整列しはじめていた。
あまりこちらの話にばかり集中しているわけにもいかない。
お互い、遊びで来ているわけではないのだから。
 
お仕事、お仕事。
 
「んじゃま、あとでご飯でも一緒に食べよっか。食堂のものになっちゃうけど、奢ったげる」
 
アリシアのその一言で三人それぞれに学長に従い、仕事へと意識を切り替えることにした。
整列に遅れる生徒たちへの教官の怒号が、訓練場の空気を震わせていった。
 
*   *   *
 
「え?お姉さんだったんですか?アリシアさんってフェイト隊長の」
「あ、こらスバル」
「いいよー、よく言われるから。あたし小さいし、フェイトおっきいからねー」
 
食後のコーヒーには、ミルクと砂糖多目。……いや、多すぎる。
傍から見ていて明らかに過剰な溢れんばかりの量を、テーブルの向こう側に座る女性はカップへと注いでいた。
 
それに目を奪われていたせいでスバルの失言を見逃してしまったのだが、言われた当の本人は気にしていないようだった。
実際、小さい。部隊内では低いほうの八神部隊長と同じくらい……いや、それ以上に。
ヴィータ副隊長やキャロたちに比べれば流石に大きいけれども。
 
「戸籍上は一応、姉。ま、色々あってどっちがどっちかは微妙なんだけどね」
「はあ」
 
前にシグナム副隊長から聞かされた、フェイト隊長の生まれた家庭の、複雑な事情というやつなのだろうか。
触れてはまずいのかもしれないと思い、深くは追及しない。
 
大人しく聞き耳を立てる二人に彼女は、簡単に自分のことを説明していく。
 
二人の上官にして彼女の妹の、フェイトとのこと。
その妹に連れられて遊びに来た、幼い日のキャロやエリオのこと。
早い時期から管理局の任務に専念しはじめたフェイトに対し、友との時間の名残惜しさから彼女よりも三年ほど長く、学業と管理局業務との兼務を続けたこと。
高校(というものがあるようだ。向こうの世界の教育機関のひとつらしい)卒業後に自分もフェイトに習い、一人暮らしをはじめたということ。
 
そして、今いる職場と、機動六課とについて。
 
「レティ提督っていうと……グリフィス准尉のお母さんですよね?」
「そう。今はあの人のところで部署間の配置やタイムスケジュール管理が主な仕事かな」
「なるほど……ここには、どういった用で?」
「んー?そうだねぇ……」
 
金髪の隊長と同じようにまっすぐ伸びた髪はまったく同じように見えて、よくよく見ると結ばれていなかった。
几帳面で穏やかな妹と、大らかで気さくな姉。
出会って間もない人物にこのようなことを思うのは失礼かもしれないが、二人の性格の対比を表しているかのようで面白い。
 
コーヒーを一口啜って、肩にかかった金髪を彼女ははらった。
 
「……二人はどう?今の職場。なのはやフェイトたちと一緒に仕事してて」
「え?それは……」
「きつい?」
「いえ、きついことはたしかにきついですけど……充実してます」
 
フェイト隊長は優しいし、なのはさんは丁寧に教えてくれるし。
訓練が厳しいのは、まだ自分たちが未熟であることの証拠なんだし。
突然の話題の転換についていけず、二人は頷きあいながら正直に答えていた。
 
「そっか。ならよかった」
「はあ。でもまた、急になんで?」
「いや、だって。二人の転属手続きをしたの、あたしだもん」
 
──は?
 
「「はいいっ!?」」
「はやてとレティ提督が持ってきたリストからなのはとフェイトが選んで、それをあたしが事務処理したってわけ」
 
といっても殆どフェイトはキャロとエリオに決めうちだったみたいだけど。
あの子、過保護で心配性だから。
 
驚きの余り椅子から勢いよく立ち上がってしまった二人にも動じず、アリシアは続ける。
 
「んで、今日ここに来たのは来年の卒業生たちの中から新人の目星つけておくため」
「……?」
「だーかーら。来年以降も六課が運用続行の場合、採用することになるあなたたちの後輩」
 
即戦力なら、卒業後すぐに。
判断保留なら、実戦での動きを実働部隊配属後に確認してから。
 
どちらにしろ目ぼしい人材については今のうちに事前調査を行い、データをとっておく必要があるわけだ。
 
「あなたたちもしっかり見といたほうがいいわよー?これだ、ってピンとくる子がいたら直接フェイトたちに推薦してやれるんだから」
「はあ」
 
だが言われた二人としては後輩と聞かされても、いまいち実感が湧かない。
そうですか、とぼんやりと頷くのが精一杯、というのが正直なところである。
いそいそと腰を下ろす。
 
と、空のカップを置いたアリシアが腕時計を覗き、彼女たちと入れ替わりに食器の載ったトレーを持って腰をあげた。
 
アリシアさん?」
「ごめん、戻らなきゃ。時間だ」
「あ、はい」
 
ならばと立ち上がろうとするティアナたちにそのまま、とジェスチャーをし、椅子をテーブルの内へと押し込むアリシア
 
もうこのまま本局に帰るだけだから、別にかまわない。
ゆっくりしてなさい、と肩を竦める。
 
「それじゃ。頑張りなよ、ルーキーたち」
 
後姿で軽く手を振って、彼女は二人のもとから去っていった。
 
*   *   *
 
「そっか、アリシアと会ったんだ」
「はい。でもせっかくなのはさんやフェイトさんもいるのに、どうして六課にこないんですかね?」
 
翌日。
 
機動六課隊舎へと帰隊報告に顔を出した二人を出迎えたのは、フェイトだった。
なのはは既にキャロとエリオを連れて訓練に出ている。
ついでとばかりに前日の出来事を話すと、彼女は意外そうにしながらも嬉しそうに二人の言葉に耳を傾けてきた。
 
「私もはやても、誘ったんだけどね。事務スタッフならもっと優秀な人材がいるし、外堀を埋める人間も必要だろう、って」
 
彼女の反応を見るに、昨日のことはどうやら夢ではなかったらしい。
実際に自分たちは隊長の姉と会っていたわけだ。……ドッペルゲンガーじゃなかったんだなぁ(失礼)。
 
「お元気でしたよ、アリシア陸曹」
「うん、知ってる」
「え?でもここしばらく忙しくて会えてないって……」
「ふふっ。ちょっと、ね」
 
わかるんだ、姉妹だから。
あの子のことは、少しくらい離れてても。
 
上司はいたずらっぽく、少々幼い表情で笑ってみせた。
 
その顔は昨日見た、あの女性の笑顔と。
彼女の姉と名乗ったアリシアという女性のみせたものと、まるで同じに見えた。
 
流石は姉妹ということか。
なによりもその笑顔が説得力をもって、二人に彼女たちの関係を納得させたのであった。
 
−end−
 
 
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