ビルドタイガーが落ちてくる話。

orz6402008-05-08

 
なにかってーとリリマジ4でケインさんと出す合同誌っすねー。
てなわけでお試し版をささっと。
「勇者警察?なにそれ食えるの?」って人はまるっきりわかんないネタのオンパレードなんでれっつUターン。
すごいよねビルドチーム。勇者ロボなのに全員女性との組み合わせが(おまけにうち二人はセミレギュラーで)ありなんだぜ。
 
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 ほんの数分前までは、なのはだって上機嫌だったのだ。ようやく部隊自前の訓練場が再使用可能になって、それにあわせて夜遅くまでああでもないこうでもないと、ヴィヴィオが起きるからいいかげん寝るようにとフェイトに止められるまで夢中になってメニューを組んで。
 訓練場に出てからも順調だった。ヴィータの監督の下にスバルは自分のISとシューティングアーツとを組み合わせた新しい技、振動拳を着実に自分のものにしつつあったし。ティアナも以前なのはから自分自身が受けることになった、文字通り身を以って体験したクロスファイヤーのバリエーションを朝イチの第一射目で成功させてみせた。ライトニングの二人もシグナムから(口下手な彼女は大分に苦戦していたようだが)紫電一閃の安全な運用についてエリオがレクチャーを受けそれを熱心に聴いていたし、キャロもティアナの隣でケリュケイオンから、ウイングシュートの錬度が上がっていることをなのはにみせてくれた。
なにも、いうことはないくらいに順風満帆。訓練場の再始動初日としては満点に近い状態で出だしを迎えたのだ。
──なのに。これは、なんだ。

「……あの……なのは? いや、なのは……さん?」
 
 前方は吹き上がった土煙に覆われて、殆どなにも見えない。そちらに向いた爪先は、浮いている。けっしてなのはが持ち上げているのではなく、足の裏の後ろ半分より前が、深く粗く抉れているからだ。
 ついでをいうと、なのはの名前を呼んだのはヴィータである。レイジングハートはアクセルモードのままとうに地面に取り落として、足元に転がって。副隊長の彼女の声も、自分が落とした彼女のこともどこか遠いことのようにすら思える。
 
ヴィータ副隊長、状況報告を」
「でっかいなにかが落ちてきた」
「これは?」
「そのクレーター」
「訓練場の稼働状況は?」
「シミュレーター大破、機能停止。敷地陥没により使用不能。ま、修復にはだいぶん時間かかるだろーな、こりゃ」
 
 瞬間、何かが抜け落ちた気がした。あれ、なんでだろう。浮いている。というか浮いている自分の足元にもうひとり自分が見える。他のみんなが見える。
 ……ああ。抜け落ちたのは自分自身の身体か。身体が、空だってか。お、うまいねわたし。なんてね。
 
「ストップ。ショックで幽体離脱してんな、気持ちはわかるが戻ってこい。あとつまらん。うまくねーぞ」
 
 ごん。シュワリベフリーゲンの鋼球が(浮いているほうの)後頭部に投げつけられた。アイゼンで打ち出されたのではなく直接、大きく振りかぶって。往年の名投手を髣髴とさせる、いわゆるマサカリ投法というやつだ。
 ──いや、そんなことはどうでもいい。ふらふらと、自分が自分へと降りていく。おお、今度は一人。二人じゃない。さすがは副隊長、隊長のフォローにいい仕事をしてらっしゃる。いやあ、実にいいコントロールしてるねえ。甲子園目指してみるかい。
 
「いや、現実逃避はそんくらいにしとけよ」
 
 言われて、なのははいぢける。膝を抱えてクレーターの縁の片隅でのの字を書きながら。シグナムが、ぽんと同情をするように肩を叩いた。いったいどこの誰がこんなことを。スバルたちもあっけにとられたようにしゃがみこんだりのぞきこんだりして、めいめいその巨穴を観察している。
 
「あっ」
「なに、スバル。なんか見えた?」
 
 そして、最初に『それ』を見つけたのは、やはりというべきか最も視力の良い……というか常人離れした視力を持つ、スバルであった。        
 右手を、額に翳して。細めた両目で彼女は土煙の向こう側に視線を注ぐ。
 
「なにか、あるよ。大きい」
「つまり、落下物は健在ということか?」
 
 いぢけっぱなしの隊長はもはや放置。レヴァンティンを起動して、シグナムがスバルの脇に立つ。その目は既に警戒のものに切り替わっている。訓練場に大穴を穿つほどの衝撃を加えられてなお、無事。大気圏外からの自然の落下物とは考えにくい。部隊としての機能回復間もない六課への襲撃──ありえない話ではない。
 デバイスたちのセンサーも、スバルの言葉に続き反応をそれぞれに捉えていた。各々に、待機状態を解き自身の愛機を手にする一同。
 
「スバル」
「了解」
 
 カートリッジを炸裂させることなく、スバルはリボルバーナックルのナックルスピナーを回転させる。要領は、魔力を殆ど付与しないリボルバーシュートといったところ。発生した風を増幅するのに少しだけ、ISの振動と指先の魔力を注いで。
 
リボルバー……トルネードッ!」
 
 戦闘訓練と平行してこの一ヶ月ほどの間にスバルが現場での使用可能レベルで身につけたそれは、後々に待っているであろう彼女の救助隊への復帰を見越したなのは(現在いぢけモード)とヴィータの考案した、火災現場への突入用のいわば風圧拳。殆ど物理的威力もないし実戦向きでもない大振りの技である以上模擬戦ですらまともに使ったためしのない一撃だが、文字通りこういう場合に風穴を開けるのには十二分に役に立つ。
 もちろん魔力さえ付与すれば、砲撃に近い形で立派に攻撃にも転用できる。……使える状況に、持ち込みさえすることができるならば。
 一同の視界を覆っていた土煙を、スバルの拳から放たれた竜巻は撃ち貫きその中央から吹き荒れる風によって吹き飛ばしていく。
 煙のくすんだ茶色が晴れて、薄まり。代わって徐々に空の青白い色が広がる。
 
「おー、お見事」
 
 はてさて、風の向こうには何が待っているやら。ティアナとキャロ、フリードの射撃組がその先に狙いをつけ、近接メンバーはいつでもその前に出てガードや突入に回ることができるよう身構えつつ、完全に煙が晴れてしまうのを待つ。
 舞台の幕が左右から引かれるように、煙は散っていく。巨大な、落下物。その形容に違わぬ大きな影が少しずつ、その色と形とを固唾を呑んで見守る一同の前へと顕現させていく。
 
「は?」
 
 鬼が出るか、蛇が出るか。それぞれに緊張感が、肉体を支配していた。けれど出たのは、そのどちらでもなく。虎だった。
 
『う……』
 
輝きを取り戻した相貌は、深い緑色。
 
「えー、と」
 
 複数の視線が集中するそこでゆっくりと駆動音を伴って、黄色と黒がバランスよく配された巨大な機体が、呻いた。
 機械音の比喩ではなく、まさに字面通りに呻き声をあげたのだ。一様に機動六課の面々がぽかんと、唖然とするのも無理はない。
 
「機械兵器……?」
「つーかロボットだな。巨大ロボット。前もこんなことなかったか。あっちは黄色じゃなくて赤と青だったけどよ」
 
 なにより目を引くのは、人の形を模したと思しきその姿の中心部、胸元に陽光を浴びて輝きを反射している、機体色と同じカラーリングの巨大な虎の顔。メカニカルに、装甲が装甲として成立する程度にデフォルメされていながらそれでいて確実に、その巨大な顔はそれが猛獣のものであることを見る者に認識させることを放棄していない。
 
『ここは……どこだ……?』
 
 先ほどの呻き声とは“異なる声色で”、『それ』は緑の瞳を点滅させながら言葉を発した。
 
『一体全体、なにがあったってのさあ』
『知るかよ。俺たちに訊くな』
 
 まただ。おまけに今度は、口調も。態度さえもが違う。立ち上がりその巨躯で、自身の刻んだクレーターの周囲を『それ』は見渡す。
 
『む』
 
 近くにあるもの──いるものといえば当然、なのは達一同しかいないわけで。
 
「で、でかい……」
ヴォルテールとおなじくらいかなぁ」
「いや、キャロ。そこ重要?」
 
 その、形状。サイズ。約一名は一風ずれた方向に、またもう一人は見向きもせずいぢけモードのままだが……口を大きく開けて感心するばかりの機動六課フォワード陣一同+隊長陣。
 
『きみたちは、この近隣の住民か? みたところ、女性と子供ばかりのようだが……』
 
 その機動六課一同の姿に、巨大な『それ』は気付き首をまわした。
 
『私は、スーパービルドタイガー。警視庁に所属する、ブレイブポリスの一員だ。すまないが、ここがどこのなんという国なのか教えてほしい』
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* (中略) *
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『……ここは、いいところだな』
 
 なんの前触れもなく。思い立ったようにぽつりと、マクレーンがビークルモードのヘッドライトを点滅させて言った。
 深夜晩くの、シャッターを下ろされた機動六課所有ガレージ内。AIを持つメカである彼らに、きまった睡眠は必要ない。マクレーン同様変形状態で待機していた面々が、各々に声を発して彼の呟きに同意を示す。
 
『まったくだな。……ま、ヴィータお嬢ちゃんだけはもーちっと素直になってほしいところだが』
 
 頷いているのだろう、パワージョーのショベルアームが上下に揺れる。六課の部隊員たちにとっての鬼の副隊長、教官も彼からしてみれば外見どおり、エリオやキャロ、ヴィヴィオと同列のひとりの少女でしかない。
 子供好きのロボット。あちらでもこちらでも、世界を問わずよくいわれることだ。
 
『ほんと。なのはさんの訓練は関節の磨耗が半端じゃないから遠慮したいけど、ここにはずっといたっていいくらいだよ』
 
 一番AIの設定精神年齢の低いドリルボーイは、素直に友達が増えたことを喜んでいる。厳しい訓練はあまり好きではないけれど、それもみんなと一緒ならば楽しい。最初は彼女に訓練を依頼した巻くレーンへと不満たらたらであった彼ではあるが、同時にそうやって発想を転換できる子でもある。
 今度、非番のときに飛行許可をもらって一緒に遠出をしよう。ここ数日彼とフォワードの四人とがわいわいやりながら計画を立てている姿を、ビルドチームの面々も幾度か目にして知っている。
 長い馴染み同士のような、微笑ましい光景だった。通りかかった少年少女たちの上官も頬を綻ばせて、その様子を眺めていた。
 
『だが、いつかは我々も元の世界に戻らなくてはならない。本来、そうであるべきなんだ』
 
 避けがたい現実があるということを心の片隅に常に留めておきながらも、そのように思えたのだ。ダンプソンが、忘れてはならない厳然たる事実を口にする。
 皆が、口ごもった。否定のしようもなく、彼の言ったことは間違いのない真実でしかなかったがゆえ誰も同意も、反論もできはしなかった。
 デッカード。デューク。シャドウ丸、ガンマックス。ブレイブポリスの皆の待つ本来の世界へ、いつか自分たちは帰ることになる。帰らなくては、ならないのだ。その方法が見つかり次第、確実に別れというものは訪れる。ビルドチーム四人、この世界にとってはいくら溶け込もうとも異邦人であるということに変わりはないのだから。
 一度別れてしまえば、もう会うことなどけっして叶うまい。どれだけ親交を深めようと、どれほどに出会った人々のことを思い焦がれたとしても。
 
『よそう。少なくとも今、我々はここにいる。ミッドチルダと呼ばれる世界に』
『……すまない』
 
 それも帰ることができれば、の話だった。方法はきっとある。はやてや、リインや。六課の皆が探してくれている。自分たちは見つかるということを、信じている。けれど。
 見つからなければ、別れが訪れることはない。しかしそれは裏を返せば──……。
 
『ボスは、元気にしているだろうか』
 
 会話の端緒を開いたときと同じように、ぽつりと再びマクレーンが呟いた。
 友永、勇太。この機動六課の部隊員たちにとってのボスが部隊長の八神はやてであるように、元いた世界での、ブレイブポリスという所属組織内におけるマクレーンたちのボス。けれどその少年は自分自身の得た勇ましい肩書きには不釣合いなほどまっすぐで、邪気のない子供らしさをもち、またどこか一人では頼りなく。シャドウ丸からチビボスと呼ばれるたび憤慨している姿をメモリー上に思い出すことそれ自体が、もはや懐かしくすら感じられる。
 彼ら四人にとって。いやブレイブポリス全員にとってかけがえのない、たった一人の少年だった。
 
『はん! んなこと言って本当はボスより、あっちに残してきたせいあさんのことが気になってるだけじゃねーのか?』
『……なぜそこでせいあさんの名が出てくる、パワージョー』
 
 しんみりした空気は、パワージョーの苦手とするところだ。おそらくは雰囲気を変えようとしたのだろう、不意に噛み付くような口調で彼はマクレーンに絡んでくる。
 
『お、図星か?』
『言っている意味がわからない。彼女と私はよき理解者であるだけだ』
『へーへー。じゃあダンプソン、お前はどうなんだよ』
 
 まさに教科書どおりの、通り一遍の弄りようのない回答。これ以上は面白みのあるリアクションは期待できないと判断してか、今度は逆側にいるダンプソンへとパワージョーは話を振る。
 
『はっ?』
 
 案の定、だ。うろたえた反応を、薄暗い車庫内のダンプカーは同僚達へとさらけ出す。
 
『じ、自分でありますかっ』
『アホか。他にダンプソンがいるかよ。そーだよ。でだ、どーなのよ実際。あのカメラマンのねーちゃん……綾子さんだったか? やっぱ気になってんだろ? むこうも心配だし、心配しててほしかったりするんだろ?』
『あ、綾子さんはカメラマンではなく正確にはフリーのルポライターでありますっ!』
『はいはい、どっちでもいーだろ。で、気になるんだろ? ゲロっちまえよ。すっきりすんぞ』
 
 お前、本当にメカか?というほどなめらかかつ湾曲形にその機体をくねらせて悶えるダンプソン。ブレイブニウム製の強固な装甲は一体どこへ行った。
 人間で言えば脳味噌まで筋肉でできているといっていいほどの熱血系肉体派、かつ純情一直線の性格はこういった質問を向けられることに非常に弱い。
 
『パワージョー、一体何の話?』
『あー、子供はわかんなくていい』
 
 同僚たちのその一連のやりとりを見ていたドリルボーイが、機体の周囲にいっぱいの?マークを浮かべて(イメージです、イメージ)訊ねた。



* (中略) *



 突入するドリルボーイの得意な球技がサッカーならば、残るビルドタイガーにとってガジェット3型は手ごろなほどよいサッカーボールのようなものだ。蹴球競技では反則になる拳や、あるいは足、肘。縦横無尽に振りぬくたび、球形のガジェットたちは撃墜されていく。下は海だ──被害を気にする心配もない。
 巨体を自在に使って、好きに暴れられる。これほど大型ガジェットの相手をするのに適任である存在も、そういないことだろう。
 
『タイガーキャノンッ!』
 
 背中のクレーンアームに装備した砲門を展開し、肩越しに構え発射。ビームの光条を迸らせたまま砲塔のアームを横に振り細かな敵機たちを砲撃に次々巻き込む。
 純正な機械動力のエネルギーによって撃ち放たれるその一撃の前に、魔導師との戦闘への対策として用意されたAMFなどなんの役にも立ちはしない。
 接近する球形の機体を、山吹色の肘と膝が上下から挟み、空き缶でも潰すかの容易くようにぐしゃりと押しつぶす。頑健な装甲は、その爆発にも無傷だった。
 拳が。剛健なその巨体それ自体が、ビルドタイガーにとっての強力な武器でもある。近づけば、肉弾の一撃が。離れればタイガーキャノンの砲撃が。敵対するガジェットたちへの餞として待っている。
 
「やるじゃねーか!」
『光栄です!』
「気をつけて、なにかくる!」
 
 光の砲弾が、キャロを乗せたフリードに向かっていた。フェイトが間に割って入り、自らの分隊員を脅威から守るべくシールドを展開する。
 接触直後の、重い衝撃音と爆風。もちろんこの程度の攻撃で抜かれるほど、フェイトの防御も脆くはないが──これは、今までのやつとは違う。ガジェットの出力・性能ではここまでの砲撃はできないはず。          
 一同の視線が、その放たれた方向へと注がれる。ザンバー、エクシード、ギガント。三者三様に、己の愛機のデバイスリミッターを解除して。
 巨大な輸送機の上部ハッチが、開いていた。せりあがってくるのは、鉛色をした人型の機体。
 
「傀儡兵……! しかも、あんな大きな……!」
 
 その腕部の魔力砲が、光弾を放った正体であった。燻るエネルギーの残滓が未だ、砲口から湯気の蒸気となって高空の荒れる風にゆらぎ舞う。
 ゆっくりと、各所に配されたスラスターから推進剤の色を迸らせ巨人は輸送機からその機体を離床させる。全長も、全幅も。殆どビルドタイガーと変わりがない。
 
『ようやく……骨のありそうなやつがでてきたな』
 
 ならば当然、見合った体格の者が相手をするのが、道理というものだ。肩に構えたタイガーキャノンを折りたたみ、背部へと収納し、肉弾戦に備えるビルドタイガー。
 力と力の勝負、格闘ならばこちらも望むところ。それに砲撃の最大出力が不透明である以上、撃たせず接近戦を挑むほうが得策だろうと判断してのことだ。
 
『あれは私が引き受けます。皆は引き続き、小型の機体の相手をお願いします』
「気をつけて。多分さっきの砲撃もフルパワーじゃない。けっこう出力がありそうだ」
『了解。……なあに、力と力の勝負ならば──……』
 
 飛び立った機体は、あちらもビルドタイガーの巨体を一番の脅威と認識してかまっすぐに向かってくる。もちろん、手をこまねいて待ってなど、いるわけもない。
 フェイトの忠告に頷きながら、ビルドタイガーも迎え撃つ。暗い鉛色の機体が、拳を引いた。考えは同じか。振りかぶるように構えたその体勢は双方、渾身の右ストレート。自分自身の出力に、フルスロットルのバーニアの推力が生み出した、慣性による運動エネルギーのパワーを上乗せする。
 
『このビルドタイガーも、そうそう負けるつもりはありませんっ!』
 
 互いの拳が伸びきったそこが、激突の作用点
 
『う、おおおおぉぉっ!』
 
 直線的なラインのフォルムを持つ山吹色の勇者の拳と、全身鈍色に染め上げた城のような曲面ボディの傀儡兵の三本指の拳とが、真正面からぶつかりあった。
 
『このパワー! この装甲! 相手にとって不足なしっ!』
 
 これほど長く出動から遠ざかっていたことなど、ブレイブポリスとしてこの世に生を受けた彼らには経験がなかった。
 ゆえに、心躍る。それはけっして戦いを好んでいる、求めているからではなく。
 この世界にやってきて以来の平穏の中で忘れかけていた、自身が本来持つ『平和を守る』という役目に臨むことへの充足感が、その鋼の肉体に満ち溢れているがために。
 
(以下は、リリマジにて発行の合同誌にて)
 
 



基本的にネタ満載ー。はやてとフェイトがキモくなったり、なのはさん大魔神と化したり。